銀彩 マグカップ

 

中囿くんの器。

Text : Suzuki Takahisa


大学生の頃から、作家として活動している中囿くんは、数少ない友人の一人である。僕も19歳の時からデザイン事務所で働き、10年後の独立したタイミングで彼と出会うことになるのだが、歳も同じで社会に出た時も同じだからか、物事への感じ方も似ていることが多い。さらにお互いの子供が同い年なのもまた、何かの縁なのかもしれない。

ドットやクロスなどユーモアのある絵付けと色使い、手びねりの銀彩作品が印象的だが、毎朝珈琲を淹れる彼のコップは飲み口にだけ小さく絵付けされた素朴なものである。もう5年は同じものを使っている。彼と話をしていると「下手上手」というよく言葉が出てくる。上手く作ろうと思えば当然つくれるのだが、均一になる少し手前で手を止めた跡が意図となり、使っていく事に手に馴染み、僕の生活の中に溶けていったのだと思う。


Yoshimitsu Nakasono / 銀彩 マグカップ

¥ 4,510
約φ8.5cm x W11cm × H7cm
※サイズは取っ手を含めた寸法です。
手捻りのため誤差がある場合もございます。

(profile)
Yoshimitsu Nakasono / 中囿義光
1984年 愛知県名古屋市生まれ。2009年 名古屋造形大学大学院 造形研究科芸術専攻修了後多治見市にあるstudio MAVOにて作陶開始。現在、名古屋市内に工房を建設中。主にカラフルな色や銀彩などの上絵付けを使用し、POPな器や机、椅子などの作品を制作。焼き物だけではなく食も提案し、coffeeや焼き菓子などのお店ともコラボ。ライフスタイルを発信しています。
https://www.instagram.com/yoshimitsu_nakasono/